10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
私は部屋に運び入れられた、荷物を開ける。ブランド物の服とジュエリーの数々に固まってしまう。
「城ヶ崎冬馬様からのプレゼントです」
私の質問に答えてくれたお手伝いの斉藤さんが微笑む。
私は慌てて冬馬さんに連絡をかけた。
「こんなことしてもらう理由はない」と彼に伝えるつもりだった。ワンコール鳴らない間に電話の先に出た冬馬さんの声は弱々しく、私は彼の事が心配になった。
「未来? 電話くれてありがとう。声が聞けて凄く嬉しい⋯⋯」
私は彼の傷ついた顔が沢山蘇り、胸が苦しくなる。
「あ、あの冬馬さん。私、千葉の地元に戻りました。色々お気遣いして頂きありがとうございます」
早口で彼にお礼を言うと、スマホの電源ごと電話を切った。冬馬さんの声を聞くとドキドキしながら彼にキスをねだるように目を瞑った自分を思い出す。
彼が自分を騙したのが、江夏爽太のように好意が理由だったらどんなに良いかと考えてしまう。そして、なぜか彼に江夏君にキスをされた事がバレたくないと思っていた。
「城ヶ崎冬馬様からのプレゼントです」
私の質問に答えてくれたお手伝いの斉藤さんが微笑む。
私は慌てて冬馬さんに連絡をかけた。
「こんなことしてもらう理由はない」と彼に伝えるつもりだった。ワンコール鳴らない間に電話の先に出た冬馬さんの声は弱々しく、私は彼の事が心配になった。
「未来? 電話くれてありがとう。声が聞けて凄く嬉しい⋯⋯」
私は彼の傷ついた顔が沢山蘇り、胸が苦しくなる。
「あ、あの冬馬さん。私、千葉の地元に戻りました。色々お気遣いして頂きありがとうございます」
早口で彼にお礼を言うと、スマホの電源ごと電話を切った。冬馬さんの声を聞くとドキドキしながら彼にキスをねだるように目を瞑った自分を思い出す。
彼が自分を騙したのが、江夏爽太のように好意が理由だったらどんなに良いかと考えてしまう。そして、なぜか彼に江夏君にキスをされた事がバレたくないと思っていた。