10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
6.守ってくれた彼氏
本当に酷い話だ。
私が中学時代に受けたイジメは犯罪に値する。
教科書は落書きだらけでビリビリに破かれ、ノートは真っ黒に塗りつぶされた。
給食には、いつも食べ物ではない何かが浮かんでいた。
中学生というだけで、それが罪に問われない。
イジメという軽い言葉で片付けられる。
私は人が怖くて仕方ない程に追い詰められたのに、私をイジメた人たちは普通に笑って生活している。
「鈴村さんと江夏君なんて、本当にお似合いのカップル」
気がつけば声に出ていた言葉に自分でも驚いた。
「お似合いでしょ。ありがとう。なんで、こんなところに桜田さんがいるの? なんか、あんたみたいなのがいるだけで高級タワーマンションが貧乏臭くなるんですけど⋯⋯」
鈴村楓は相変わらず歪んだ顔で私を蔑んで来た。
「桜田さん、今、どうしているの? こないだお母さん亡くなったよね?」
江夏爽太は良い人そうな顔をして私を気遣ってくる。
私にとっては、イジメられる私を傍観していた彼も同罪だ。
私が中学時代に受けたイジメは犯罪に値する。
教科書は落書きだらけでビリビリに破かれ、ノートは真っ黒に塗りつぶされた。
給食には、いつも食べ物ではない何かが浮かんでいた。
中学生というだけで、それが罪に問われない。
イジメという軽い言葉で片付けられる。
私は人が怖くて仕方ない程に追い詰められたのに、私をイジメた人たちは普通に笑って生活している。
「鈴村さんと江夏君なんて、本当にお似合いのカップル」
気がつけば声に出ていた言葉に自分でも驚いた。
「お似合いでしょ。ありがとう。なんで、こんなところに桜田さんがいるの? なんか、あんたみたいなのがいるだけで高級タワーマンションが貧乏臭くなるんですけど⋯⋯」
鈴村楓は相変わらず歪んだ顔で私を蔑んで来た。
「桜田さん、今、どうしているの? こないだお母さん亡くなったよね?」
江夏爽太は良い人そうな顔をして私を気遣ってくる。
私にとっては、イジメられる私を傍観していた彼も同罪だ。