10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
 彼女は3年もの間、小山内社長の愛人をやっている。
 彼女自身も彼の子を堕胎した経験があるが、贅沢をさせてくれる小山内社長の元を離れようとしない。

 RINAはうちのブランドのランジェリーラインのモデルをしている。
 未来とサイズも同じだし、直ぐに新品の下着を持ってこいと言われれば在庫を持っていると思って連絡した。昨晩、彼女の事は直ぐに追い返したのに、他の子にマウントを取るために俺の新居に呼び出されたと都合の良い情報だけ流している。
(だから、女は嫌いだ⋯⋯)
 
 俺はDNA鑑定により小山内進と未来に親子関係がある事まで突き止めていた。

「桃香、俺はお前に毛髪の件は忘れろって確かに言ったよな。干されたくなかったら口を塞いで消えてくれる?」
 桃香は俺が本気で怒っている事に気がついたのか、そそくさとリハーサルに戻って行った。

 俺は昨晩のRINAとのやりとりを思い出し、自分の今までの女遊びがバレても未来は離れて行く事に気がついた。潔癖な彼女にとって俺のしてきた事は軽蔑の対象だ。

「ごめん、急用を思い出した。あとは、任せるわ!」
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