10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
11.膨らむ罪悪感(冬馬視点)
俺は慌てて鈴村楓の腕を力強く振り払い、未来に近づいて両手に持った紙袋を掻っ攫った。
「3時に退院予定だったんじゃ」
「検査枠に一つ急遽キャンセルが出たみたいで、その枠で検査して貰えたので退院が早まったんです」
微笑みながら俺に語りかける未来は、少し顔色も良くなっている。
「桜田さーん、空気読めない頭の病気か何かで入院してたの? お疲れ様」
存在を忘れかけていた鈴村楓が悪い顔をして俺たちの間に割り込んできた。
未来が現れた途端、明らかに鈴村楓の表情が変わった。
敵意を隠さず、絶対に相手を陥れてやるという危険な目をしている。
未来が実家を後ろ盾に生きてきた彼女とは真逆の存在で、その存在だけで人を惹きつけているのが面白くないのだろう。
鈴村楓は明らかに未来に対して、恐ろしい程の敵対心を持っている。
彼女はモデル事務所を首にする程度ではなく、社会的に抹殺しておいた方が未来にとって良いかも知れない。
俺はどんなことをしてでも、未来を傷つける全てのものから彼女を守りたいと思っていた。
「鈴村さん、まだ、私に何か用?」
「3時に退院予定だったんじゃ」
「検査枠に一つ急遽キャンセルが出たみたいで、その枠で検査して貰えたので退院が早まったんです」
微笑みながら俺に語りかける未来は、少し顔色も良くなっている。
「桜田さーん、空気読めない頭の病気か何かで入院してたの? お疲れ様」
存在を忘れかけていた鈴村楓が悪い顔をして俺たちの間に割り込んできた。
未来が現れた途端、明らかに鈴村楓の表情が変わった。
敵意を隠さず、絶対に相手を陥れてやるという危険な目をしている。
未来が実家を後ろ盾に生きてきた彼女とは真逆の存在で、その存在だけで人を惹きつけているのが面白くないのだろう。
鈴村楓は明らかに未来に対して、恐ろしい程の敵対心を持っている。
彼女はモデル事務所を首にする程度ではなく、社会的に抹殺しておいた方が未来にとって良いかも知れない。
俺はどんなことをしてでも、未来を傷つける全てのものから彼女を守りたいと思っていた。
「鈴村さん、まだ、私に何か用?」