10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
 心から彼女が好きで結婚したいと改めて思った。
 軽く彼女に口付けすると、彼女は照れくさそうに笑った。


「明後日のディナーなんだけど、うちの親に会ってくれる? 退院したばかりで難しかったらリスケするから遠慮なく言って」
「いえ、私は大丈夫です。冬馬さんのご両親に早くお会いしたいです」
 
 彼女の笑顔を守りたいと思いながらも、彼女が本当の俺を知らない内に逃げられなくしてしまおうとする俺はやはりクズだった。
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