10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
14.見たくなかった光景(冬馬視点)
赤坂の行きつけの料亭で、母と2人で未来を待った。
母は大抵うちのブランドの洋服を着ているが、今日は予想通り京都から取り寄せた着物を着ている。
未来が昨晩、不安そうに何を着ていけば良いか俺に尋ねてきたのを思い出した。緊張している彼女が可愛くて、ここぞとばかりに俺好みの服を着せてファッションショーをしてみた。仕事で散々、ファッションショーなんて見ていて飽き飽きしているのに自分でもびっくりするくらい楽しんでしまった。
待ち合わせ時間を5分しか過ぎていないが、未来が一向に現れない。
真面目な彼女が遅れるとは思えない。
むしろ早く着き過ぎて周辺で時間を潰すタイプに見える。
「未来さん遅れているわね。こんな大切な席に遅れてくるなんて、どうなのかしら?」
母が歪んだ顔をして言った言葉になぜか脳が沸騰する程に腹がたった。
「父さんだって遅れてきてるよな。未来に何かあったのかもしれないとか考えられないのかよ」
俺の言葉に母が驚いたようなビクつくのが分かる。
母がそう思ってしまうのも無理もないのかもしれない。
母は大抵うちのブランドの洋服を着ているが、今日は予想通り京都から取り寄せた着物を着ている。
未来が昨晩、不安そうに何を着ていけば良いか俺に尋ねてきたのを思い出した。緊張している彼女が可愛くて、ここぞとばかりに俺好みの服を着せてファッションショーをしてみた。仕事で散々、ファッションショーなんて見ていて飽き飽きしているのに自分でもびっくりするくらい楽しんでしまった。
待ち合わせ時間を5分しか過ぎていないが、未来が一向に現れない。
真面目な彼女が遅れるとは思えない。
むしろ早く着き過ぎて周辺で時間を潰すタイプに見える。
「未来さん遅れているわね。こんな大切な席に遅れてくるなんて、どうなのかしら?」
母が歪んだ顔をして言った言葉になぜか脳が沸騰する程に腹がたった。
「父さんだって遅れてきてるよな。未来に何かあったのかもしれないとか考えられないのかよ」
俺の言葉に母が驚いたようなビクつくのが分かる。
母がそう思ってしまうのも無理もないのかもしれない。