10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
「城ヶ崎冬馬と申します。桜田未来の病室を教えて頂けますか?」
「あっ? えっと、城ヶ崎様ですか? いらっしゃったらご案内するように言われているのでこちらへ」
 受付に未来がことづてをしていたのだろう。
 
 俺は病室に案内された。
 その先で、俺は見たくもない光景を見ることになった。

 個室には江夏爽太が勝ち誇ったようにベッドに腰掛けていて、彼に寄り添うような未来と指を絡めるように手を握り合っていた。
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