異世界で言葉が通じないなんてハードすぎます!

06. 気分転換

 ここへ来て三週間。
 
『気分転換に庭園の散歩はいかがですか?』
 ナタリーは窓から外を指差した。
 
『外?』
『花を見に行きましょう』
 きっと外へ行こうと言ってくれているのだ。
 ミサキがうんうんと頷くとナタリーも微笑んだ。

 ナタリーと二人で部屋を出て廊下を進むと騎士が後ろからついてくる。

「ナタリー、ニック」
 ナタリーが自分を指差してから騎士を指差すと、騎士はペコッとお辞儀した。

「ニック」
『はい。本日護衛させて頂きます』
 ニックは真面目そうな人。
 なんと言ったかわからないけれど、よろしくみたいな感じかな?

 一階まで降り、廊下を進む。
 スッとニックが抜かしていき建物の扉を開けてくれた。
 
 おぉぉ。
 騎士ってこんな事までしてくれるんだ。

「ありがとう、ニック」
 ミサキがお礼を言うとニックは微笑む。

 騎士ってもっと怖い人達だと思っていたけれど、優しいお兄さんなんだ。
 普段優しいのに、戦うと強いとか、そういう萌え要素なのかな。
 
『キレイ!』
 三週間ぶりの外は天気が良くて眩しかった。
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