異世界で言葉が通じないなんてハードすぎます!
17. 本物
「ルイ! ますます逞しくなったな」
王宮の執務室を訪れたルイスと教皇に、レオナルドは微笑んだ。
久しぶりに会う弟ルイスはドラゴンの討伐に行くため、騎士団長の元で修行をしていた。
会うのは半年ぶりだ。
「……すまないな、ルイを危険な討伐に行かせるなんて」
本来なら長男の自分が行くべきところなのに。と目を伏せるレオナルドをルイスは笑った。
「剣も持った事がないのにドラゴンは無理だ。レオはこの国にとって大事な人だ。危ないことは俺がやる」
いずれ祖父、父の後を継いで国王になる兄。
怪我などしたら大変だと言うルイスにレオナルドは困った顔をした。
「少しでも、お前の力になればと聖女を召喚したのだが……」
溜息をつき、そのまま黙ってしまうレオナルド。
ルイスは片方の眉毛を上げた。
「少し、すれ違いがあってな」
はっきりしない言い方は兄らしくない。
一体何があったというのだろうか?
補佐官チャールズと目が合うと、チャールズは下がってもいない眼鏡のブリッジをグイっと上げた。
王宮の執務室を訪れたルイスと教皇に、レオナルドは微笑んだ。
久しぶりに会う弟ルイスはドラゴンの討伐に行くため、騎士団長の元で修行をしていた。
会うのは半年ぶりだ。
「……すまないな、ルイを危険な討伐に行かせるなんて」
本来なら長男の自分が行くべきところなのに。と目を伏せるレオナルドをルイスは笑った。
「剣も持った事がないのにドラゴンは無理だ。レオはこの国にとって大事な人だ。危ないことは俺がやる」
いずれ祖父、父の後を継いで国王になる兄。
怪我などしたら大変だと言うルイスにレオナルドは困った顔をした。
「少しでも、お前の力になればと聖女を召喚したのだが……」
溜息をつき、そのまま黙ってしまうレオナルド。
ルイスは片方の眉毛を上げた。
「少し、すれ違いがあってな」
はっきりしない言い方は兄らしくない。
一体何があったというのだろうか?
補佐官チャールズと目が合うと、チャールズは下がってもいない眼鏡のブリッジをグイっと上げた。