異世界で言葉が通じないなんてハードすぎます!
『ミサキは何歳?』
 聞かれたミサキが首を傾げる。

「ジョン、22。ガイル、25。ミサキ?」
 手で数字を表現されたので年齢かなと思ったミサキは手で1と8をやった。

『18歳』
『18か! 俺ちょうどいいじゃん』
 23歳のユーイが喜ぶと独身騎士達は俺もOK! と喜ぶ。

「18だってさ。ルイもありだね」
 ルイスは21歳。
 3歳差はちょうどいいとディーが笑うとルイスは苦笑した。

 兄レオナルドも21歳。
 レオナルドは正妃の息子、ルイスは側妃の息子。
 誕生日は2ヶ月だけレオナルドの方が先だ。

 盛り上がる騎士達には、あとで兄レオナルドの想い人だから手を出すなと言っておかなくては。

「ミサキ! これ!」
「すごい」
 騎士が出したのはイノシシの牙。

 もちろん触るのは初めてだ。

『魔除けのお守りにミサキが持つといいけれど』
『街に行ったらネックレスに加工しようぜ』
 ワイワイ盛り上がる騎士達は楽しそうだ。
 ミサキは牙をガイルに返すと残りのイノシシ汁を啜った。

「お前達、ミサキには手を出すなよ」
 食器を洗っているミサキを横目にルイスが騎士達に忠告する。

「いや、ダメっすよ、隊長。そこは正々堂々勝負っす」
 自分が狙っているからってズルイというクレイグにルイスは苦笑した。
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