異世界で言葉が通じないなんてハードすぎます!
「俺じゃなくて第一王子の想い人だ。」
「両想いじゃないから自由恋愛ですよ」
 ジョンが言うとルイスは驚いた顔をした。

「両想いなら死にそうになるはずないっすよ」
「ボロボロで可哀想だったし」
「どう見たって捨てられた感じ」
 騎士達の好き勝手な意見にディーも同意する。

「すれ違いがあったと言っていたが、あまりにも可哀想じゃないか?」
 ミサキはなぜ教会にいたのか。
 王宮から教会に厄介払いされたと思うのが普通だ。

「心配ならルイが守るしかないね」
 何も言い返せないルイスをディーが笑う。

 皿洗いが終わったミサキがワイワイ楽しそうな騎士達の元へ戻ると、ルイスにフイと視線を逸らされた。

 あ、また眉間にシワ。
 テントの方へ歩いて行ってしまったルイスの後ろ姿をミサキが眺める。

「ミサキ、OK。ルイス、ノー」
 肩をすくめるディーにミサキは悲しそうに微笑んだ。
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