甘い顔した君にはもう
転校生は甘い顔
見たことのないお顔の男の子が教壇にたって挨拶している。
「ねねねね!!!」
後ろの席の若菜 恵奈が私の肩を強く叩く。
「なによ」
「うぉ~今日も睨みがきいてるね~」
「睨んでないってば」
「それはそうと、転校生、あれ男の子だよね!?」
「ん~まあ、制服的には男の子だけど・・・」
今の時代、こういうのは色々あり得るっていうか・・・
だから断定できないものはあるわけで、私は曖昧な返事をする。
先生に席を案内された転校生は私の横を通る。
見上げると、男の子なのか女の子なのか言われないと分からないくらい可愛くて綺麗な顔立ちをしているのが目に見えてわかる。
睫毛、なっが・・・なんて思ったりして。