甘い顔した君にはもう
「先生!弥生ちゃん体調悪いみたいです!!」
授業中、クラスメイトの一人が声をあげる。
え・・・?
早美くんが・・・?
体調悪い・・・?
まさか本当に・・・!
バッと後ろを振り返る。
確かに机にうつ伏せになって寝ている早美くん。
私の席からでも分かるほどの苦しそうな息遣い。
「ほーら、やっぱり体調崩してた」
「恵奈・・・どうしよう私のせいよね?」
「ふっふふ~ん、桜依、なに係だっけぇ?」
「え?」
視界がほんのり暗くなる。
なぜなら私の横には先生が立っているから。
何を言われるかなんて分かってる。
「大空さん、保健係よね?」
「・・・は、はい?」
「お願いできるかしら?」
「ひゃい・・・」と先生の圧で私はカッコ悪い返事をすることとなった。