甘い顔した君にはもう
「あなたとっても面倒見良いのね。
先生、感心感心」
「いや、私はただ普通に・・・」
いや・・・?
かなりおせっかいなことをしているのでは?
体温なんて、後から先生が測るだろうし
冷えピタなんて別に何も言わなくたって・・・
「その~転校生の早美くんっていうの?
その子が起きたら言っとくわ貴女のこと」
「いえ、結構ですよ。
仲いいわけではないので」
「そんなの昨日からの仲間でしょ?
仲いいとか悪いとか決めるのはまだ早いんじゃないかしら?」
「・・・あーえっと、じゃあこれで」
私は軽く会釈をし、保健室のドアをあける。
「うん、授業頑張ってね~」
私は保健室の先生の言葉を頭の中で繰り返す。
早美くんと、この先仲良くなったら、どんな学校生活送るのかな。
体育祭も、文化祭だってあるこのイベント尽くしの学校生活の中
明日からの日々でもっと仲良くなったら
早美くんのことを、もっともっとよく知れたりするのだろうか。
そうなったらきっと、もっと早美くんを好きになってしまう。
でも早美くんはそういうの興味なさそうな類に属してそうな・・・。
なんて考え、私は騒がしい教室に入るのだ。