甘い顔した君にはもう
恵奈とは教室で離れ、私は保健室の先生に連れられ、早美くんのいる保健室へと向かう。
早美くんのバッグ、軽いな~なんて思いつつ、
ちょっと意外だなとも思ってしまう。
見た目で判断するのもよくないと思うが
荷物が多くなってしまう恵奈や、その他の女の子のように
荷物パンパンに詰め込んでそうなのに
全く重さを感じない。
意外とチャラいのか・・・
きっとこれもチャラい人への偏見だ。
いけないいけないと思い、私はバッグを持ち直す。
「先生ちょっと職員室寄るから
早美くんに荷物預けたらもう帰っちゃっていいわよ」
「分かりました」
待って待って、と思いつつ
少し嬉しい気持ちの私がいる。
感情を顔に出さずにクールに歩く私。
これでいい。
だけど、保健室の前に立てば、
私の心臓はバックバクだ。