甘い顔した君にはもう
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気が付けば夕方、放課後の時間へと時計の針が進む。
「ねえ恵奈、本当に行かなきゃダメ?」
「うん、だってもうクラス皆行くらしいし。逆に浮くよ?」
「んー。途中で抜けるかもだけど、仕方ない、行くか」
「そうでなくっちゃぁ!」
早美くんを見ると、もうすでに教室からいなくなっている。
ちなみに周りの早美くんオタクもいない。
となると、私は遅れて登場みたいな流れになってしまう。
早めに着くのもなんだかなと思ったけど、最後に到着するのもすかしてるみたいで嫌だし。
「恵奈、早く行こ」
「え?なんだ乗り気じゃん!行こ行こ!」