初恋は苦くて甘いカフェオレの味
「………」
王子…じゃなくて及川くんは不機嫌そうに眉をひそめて、おじさんを睨んでいる。
「おっかない顔するなって。お客さんの前だぞ。雅、お前はカフェオレのホット作れ」
「はいはい…」
及川くんは手慣れたようにコーヒー豆を挽いて、コーヒーを抽出する道具の中に、砕いた豆を入れた。
そのままお湯を注いで、最後にミルクをたっぷり注ぐ。
「す、すごい!」
こんなに手際よくできるんだ…