初恋は苦くて甘いカフェオレの味


胸が張り裂けそうに痛いまま、私は槙野くんと待ち合わせの教室へ。


槙野くんはもう来ていた。


「遅くなってごめん!」


「いえ。俺もさっき来たばっかなんで」


小さく笑う槙野くん。


私はぎゅっとカバンの紐を握った。


もう、答えは出てる。


「この前の返事、遅くなってごめんね」


気持ちを伝えてくれた時と同じに、槙野くんは真っ直ぐ目を見てくる。



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