初恋は苦くて甘いカフェオレの味


放課後、部活に行っても私はずっとぼんやりとしていて。


「わあ、ちょっとこげちゃうよ!」


「えっ、わっ!」


慌てた葉月先輩の声に、私は慌てて火を止めた。


煮詰めていた砂糖がだいぶ濃い色になって、少しだけ焦げ臭い匂いがする。


「…あ、ごめんなさい」


「全然大丈夫だけど、なんか七瀬ちゃん、さっきからずっと変だよ?具合悪いの?」


葉月先輩に顔を覗きこまれた。



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