初恋は苦くて甘いカフェオレの味


着いたのは2週間ぶりくらいに来た、喫茶店。


今日はマスターがいないのか、及川くんが鍵を取り出してドアを開けた。


「…早く入れ」


「…あ、うん」


少しの間来てなかっただけなのに、なんだか懐かしいというか、落ち着くというか…


及川くんは奥に行ったと思ったら、すぐに戻ってきて、私の頭にバサっとタオルを放った。


「あ、ありがと…ごめん、私のせいで及川くんびちょびちょになっちゃって」




< 134 / 154 >

この作品をシェア

pagetop