初恋は苦くて甘いカフェオレの味


「……き、なの」


蓋をして、なかったことにしようとしていたはずのきもちが、涙と一緒に溢れ出した。


コーヒーを飲んでいた及川くんはぎょっとしたように、フリーズしている。


「……好きなの、及川くんが」


「………は?」


ありえないっていうか、何言ってんだコイツみたいな反応だった。


「聞いちゃったの、相川さんとのやりとり。及川くんに好きな人がいることも」


もう、何を思われてもいい。





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