初恋は苦くて甘いカフェオレの味
すぐ隣の道路を、車が通り過ぎる。
今、槙野くんなんて……
何を言われたか、ちゃんと聞こえた。
聞こえたけど…
「な、何冗談いってんの!」
私は動揺に狩られて、とっさにそう言うしかなかった。
視線が泳いで、定まらない。
「冗談…ですか。…すいません、変なこと言って。なんとなく言ってみただけなんで、忘れてください」
どこか少し寂しそうに、槙野くんは言った。
なんか微妙な空気が流れてて、気まずい。