初恋は甘いカフェオレの味
⭐︎
月曜日の放課後、私は喫茶店にいた。
いつも美味しいケーキをご馳走してもらってるお礼といってはなんだけど、昨日家でココアクッキーを焼いたのを今日持ってきた。
砂糖の量を調節して、苦めのと甘めのと、2種類。
「うん、これすっごく美味しいよ!お店に出してもおかしくないくらい!」
そんな大げさな。
マスターはさっきから甘い方も苦い方も交互につまんでは口に運んでいる。
「お口にあってよかったです。ここのケーキぐらい、もっとうまく作れたらいいんですけど…」
及川くんはマスターの隣で、他のお客さんが注文したコーヒーを入れている。