初恋は苦くて甘いカフェオレの味
及川くんはぎょっとしたように、目を大きく見開いて、しばらくフリーズ。
「……お前何しに」
「うわあ、すっごい良い眺め!ね、いっつもこんなに良い景色みながらお昼食べてたの?」
及川くんの言葉を聞かず、私は一望できる景色に夢中だ。
こんな良い場所ひとりで貸切とか、ちょっとずるい。
及川くんと話すのは、1週間ぶり。
つまりお店でちょっと怖い及川くんをみて以来。
学校では教室の階も違うし、顔を合わせることってほとんどない。