初恋は苦くて甘いカフェオレの味
だから及川くんと会うのは少し不安、というか気まずいかなって思ったけど、実際に及川くんの顔を見ればそんな考えはすぐどこかに飛んでった。
「おい聞こえてんのか」
「あっ、ごめん!えーと…なんだっけ?」
及川くんは、はぁとため息をつく。
「何でここにいんだよ」
「…ああ、私もここでお昼食べようかなーって。今日いつも一緒の子が休みだからひとりで食べようと思ったけど、やっぱ寂しいし。で、もしかしたら屋上に及川くんひとりでいるかなって思って」
「…はぁ?お前、他に食うやついないわけ?」
「うーん…まあ」
美花意外に話せる子がいないとか、全くそういうわけじゃない。
けどお昼一緒にいい?って他の子には言いにくいというか。