初恋は苦くて甘いカフェオレの味
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月曜日。
「ーーせ、七瀬ってば!」
頬杖をついてぼんやりしていた私は美花の声ではっとした。
「…美花、何?」
「何じゃないわよ。ほら次移動教室だから急がないと遅れるよ!」
「あ、そっか!急いで準備するから待ってて!」
一式を準備して、私と美花は教室を出た。
「なんか今日一日中ぼんやりしてるけど、大丈夫?なんか七瀬らしくないけど。七瀬って常に悩みなさそうじゃん」
「し、失礼な!私だって悩むことだってありますー」
悩みっていっても、今日一日考えていたのは、及川くんのこと。