離婚するつもりだった。
「ミンスパイとミートパイはどちらがお好きですか?」
< 7 / 7 >
この作家の他の作品
表紙を見る
王宮を守護する騎士団と魔術師団は、とある理由でここ数年いがみ合いを続けていた。
このままでは内戦になる、と危ぶんだ国王から「どうにかしろ」という命令が下り、騎士団長と魔術師団長の話し合いによって「政略結婚」という案が浮上。
指名されたのは女性初の副騎士団長となったシェーラ。
男性との交際経験もなく「無理」の一点張りであったが、断りきれずに待ち合わせ場所に向かうことに。
そこに現れたのは、史上最強にして女泣かせで評判の魔術師団長で……。
突然の結婚、思いがけない溺愛。
今生は結婚に縁などないと決めつけていた女騎士の、嫁入り。
表紙を見る
初めから、目の綺麗な男の人だと思っていた。
瑞々しく潤んだ、艶を帯びた黒。深く澄んだ色合いで、清流を覗き込んだような透明感。
(吸い込まれそうな瞳って、ああいう目のことを言うんだろうなあ……)
真夏でも汗一つかきそうにない涼しい面差しも、すらりとして背筋の伸びた立ち姿も、すべてが一幅の絵のようにうつくしかった。
目を奪われる。
表紙を見る
公爵令嬢の婚約者である王子に、あのセリフを言われたら詰み。
絶対に巻き込まれたくない男爵令嬢の戦いがそこにある――
このところ、貧乏貴族の娘であるミントは、公爵令嬢からはきつく当たられ、その婚約者である王子にはなぜかつきまとわられている。
このままでは、「貧乏娘が身の程もわきまえず婚約者のいる王子に言い寄った」という状況が出来上がってしまい、二人の婚約破棄騒動に巻き込まれてしまうのでは……!?
どうにかしたい、とミントが相談したのは怪しい毒草マニアのお師匠様。
彼らに飲ませてしまえと取り出してきた薬は……
※作中の薬の効用はフィクションです。
※他サイトにも公開しています。
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…