先輩と、コーヒーと
2nd
数日後の昼休み。
学校の中庭のベンチで昼食を食べ終えた私が、校舎へと向かって歩いていると。
「わたし、白井くんのことが好きです!」
どこからかそんな声が聞こえてきて、私は思わず足を止めた。
えっ。これってもしかして、告白!?
ふと、声が聞こえたほうへと顔を向けた私は、思わず目を見開く。
なんと、女の子から告白されていたのは、先日立ち寄った『ホワイト・カフェ』の、あのイケメン店員さんだったから。
うそ。琉星さんって、私と同じ学校の人だったの!?
しかも、緑色のネクタイをしているから、私よりもひとつ上の2年生。
カフェではすごく落ち着いていたから、てっきり大学生くらいなのかな? って勝手に思っていたら、まさか同じ高校に通う先輩だったなんて!
告白されているのが、あのカフェの店員さんだと分かった瞬間、私はこの場から動けなくなる。
先輩、告白の返事なんて答えるんだろう?