国一番の大悪女は、今から屋敷の外に出て沢山の人達に愛されにいきます
深夜の訪問者
婚約記念パーティーに参加した日の夜のこと。

私がベッドに入り、眠りに()こうとした矢先のこと……




「調子はどうだ?」




「っ……!? フリク!」




フリクはいつも通り突然現れた。

「婚約記念パーティーでは大変そうだったね」

フリクはどこか他人事のように感じる言い方でそう述べた。

しかし、フリクの瞳の奥が少しだけ揺らいだようにも感じる。
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