国一番の大悪女は、今から屋敷の外に出て沢山の人達に愛されにいきます
だから……


「ねぇ、リーリル。街にはリーリルのオススメのお店はあるの? 教えて欲しいわ」


「っ!お嬢様……! 私のオススメのお店はですね……!」


リーリルがくれた勇気を持って、私は前に進んで行きたいだけ。

リーリルが嬉しそうに好きなお店を教えてくれる。

「ねぇ、リーリル。リーリルのおかげで明日の大会の不安や緊張より楽しみが大きくなった気がするわ。明日の大会も楽しんでくるわね」

「ええ、私は見に行けませんが、心はずっとお嬢様のそばにありますからね」

明日の大会は、もう目の前まで迫っていた。
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