その恋は消費期限付き




「美奈のことも話してよ。美奈は一人暮らし?」



「うん」



「親は?」



「えっと……私は親いなくて…」



「あ、ごめん。聞いちゃいけないことだった?」



「ううん。死んじゃったとかじゃなくて……海外にいるの」



慌てて首を横に振る美奈。一瞬だけ瞳が曇ったように見えたのは美奈を照らす部屋の明かりのせいだろうか。



いや、きっと美奈は嘘がつけないタイプなのだろう。





ご飯を食べ終え、美奈は自分の家へ帰っていった。



僅か数分の出来事。



それでも僕はもっと美奈のことを知りたいと思った。



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