副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
〜那智side〜

ふと目が覚めるといつの間にか絃君に寄りかかって寝てしまっていた。
絃くんも眠っているようだった。

今日楽しかったな。
というか、絃くんと出会ってから私の止まっていた時計が再び動き出したかのように目まぐるしくいろんな事が起こりだした。

美容院に連れて行かれたり、友達ができたり、みんなでわいわい飲んだり。

そして昨日だって、様子を見に来てくれて。
たまたまだけど心配してこうして家に泊めてくれたり。

今日だってランチや買い物に連れてってくれて。

これはアカンやつや。
このままいたら間違いなく惚れてまうやつや。

優し過ぎるんだよこの男はよ。

絃くんといて何回ドキドキして心臓が止まりそうになったかわからん。

ドキドキもするけど、安心できるというか、気づけばありのままの自分でいられるというミラクルが起こっている。
< 107 / 264 >

この作品をシェア

pagetop