副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「美容院わざわざ連れてってやったり、ここに連れてきたり。家にあげたり。家探してやるとか」
そうだよな。
なんかほっとけなくて。
気になって仕方なかった。
ここも、家も、遊びの女は連れて来ないし。
「他の女抱けなくなったのだって。そうだろ」
「はは。そうだな」
すっぱり切ったしな。
そして一口飲む。
会いたい。
あの澄んだ綺麗な瞳で、俺だけを見て欲しい。
俺の前ではありのままで下を向く事なく、前だけを見て欲しい。
自信を持って胸を張って。
自分がどれだけ価値のある人間か、気づかないなら俺が気づかせてやる。
俺が輝かせてやる。
お前を。
お前の未来を。
奏翔が一枚の紙を見せてきた。
物件の紙だ。
「んじゃ、これはいらないな?」
「ああ。逃すかよ」
「ははは。見ものだな」
「でも、大事にしたい。あいつ、何も知らないからきっと」