副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい

「今後！？」

信号待ちで止まり、那智を見る。

「ああ。今後」

しっかりと目を見て言う。

「俺はこの先も那智といたいと思ってるから」

「そ、それって…」

「那智との子供とか可愛いだろうな」

ニッと笑って見せる。
すると那智はわかりやすく顔を赤く染めた。
可愛いやつ。

「わ、私も…そう思います」

「ククククッ。親御さんの予定聞いててもらえるか？」

「あ、うん。あの…うちの両親、放任主義といいますか、その…ちょ、ちょっとだけ変わってる…んだけど」

ん？

「大丈夫。うちも、なかなかだから。母親とか」

「そ、そうなの？」

「ああ。楽しみだな」

そして後日、いよいよ那智の実家に挨拶しに行く事になった。

新幹線の中で那智は自分の家に帰るのに何故か緊張している様子だ。