副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


「ステイ!」

那智はドーベルマンに向かって声をかけると、3頭はピタっと止まった。

すげー。
かっけー!
実は俺は大型犬が大好きだ。

触りたくてうずうずするのをなんとか我慢する。

そして何故か両親もステイしちゃっている。

「ただいま! あの、電話でも話した…」

するとハッとして動き出した。

「おー! 絃くんやな!? ようきたな! さぁさぁ、入って入って! 僕ね、那智ちゃんの父の聡一や。よろしゅうな」

俺の肩に腕を回してグイグイ中に連れて行かれる。
すげーでけー。
横にも縦にも。

「あらま! ずいぶんハンサムやな! うちは母親の洋子な。いややわぁー。どないしよ! ははは!」

反対側からそう言って、小柄な身体で豪快に笑っている。

「ロッキー、ブルース、ジャッキー! カム!」

那智が呼ぶと3頭は尻尾を振りながら一緒にロッジに入った。
名前までかっけーのな。
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