副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「でも那智が思い切って地元を離れてこっちの学校に入ったから俺たちは出会えたんだ。そうだろ?」

那智はコクっと頷く。

「あのメガネと前髪で顔を隠して、人と関わらないできたから、こうして俺は那智の初めてももらえたしな」

ニカっと笑う。

「ちょ! シッ!」

そう言ってバシっと脚を叩かれた。
キョロキョロしてる。

「ははは! 家に帰るまで我慢できるかなー俺」

「だからやめなさいっての!」

那智が小さな声で俺を叱る。

「ククククっ! 最高。本当に。好きだよ」

耳元でコソッと言うと、那智はいよいよ顔を赤く染めて両手で顔を隠してしまった。
耳まで真っ赤だ。
可愛いな本当に。

駅に着いて車に乗り込む。
すっかりあたりは夜になっている。

「那智」

俺は助手席に座る那智を引き寄せキスをした。
キスはもう我慢できねぇ。

「んっ…」

那智も大人しく受け入れてくれ、ゆっくりキスをする。
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