副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい

すっかり深いキスを覚えた那智。
キスをするたびに俺が教えたんだと思うとそれだけで喜びを感じる。
愛おしい女とのキスは格別だ。

ゆっくりと唇が離れる。
足りねぇ。

俺はハンドルを抱えた。

「俺まじで家まで我慢出来なそう」

「ホテル…行く?」

え?

「行く?」

俺は顔だけ那智に向ける。

「行ってみたい」

あ、そっちの?
そっか、那智は行ったことないか。
ちょっと面白そうだから連れてってみるか?
すげー変な部屋選んでやろうかな。

いや、でもな。
大人しく家に帰った方が早い気も…
間違いなく絶対早い。

「い、行くか」

どうなの? これ。
ありなの? こういうの。

「ここ? すごっ! ギラッギラやん」

中に入った那智はキョロキョロしながら珍しい物を見るように目を輝かせている。

なんか複雑だ。

「どの部屋にする?」

俺はいちおう聞いてみる。




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