副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
その時、会場のBGMが更に高まりランウェイにスポットがあたる。
那智は引き締まった綺麗な足を優雅に組んで小さなハンドバッグを乗せて、キラキラした目でランウェイに視線をあげた。
その横顔があまりにも美しくて、俺はショーなんかよりも那智を見ていたくなった。
那智は俺の視線に気づいたのかチラッとこっちを見るとニコっと微笑みまたランウェイを見る。
あのニコってやつに俺は弱い。
那智は無意識だろうが、割とよくするし、すげぇグッとくる。
図書室では笑った顔は見れなかったしな。
思い出して笑いそうになる。
よくもまぁ、隠してたもんだよ本当に。
いつも思う。
俺だけが知る那智じゃなくなったけど、輝いてる姿を一番近くで見てられるのも俺だけの特権だ。