副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「あ、はい」

何をどうよろしくしたらいいのか全くわからないけどとりあえず返事をする。

「いつもありがとな」

何を!?
何が!?

「あの、何かしましたかね?」

年寄り婆さんみたいな話し方をしてしまった!
このコミュ力のなさよ!

「ククククっ。いや、何も。それがいい」

そう言って彼は私の返事を待つ訳でもなく、またいつものように窓側へ行くと昼寝を始めた。

なんだなんだ!?

意味がわからない。
何もしてないのにありがとう?
それがいい?

何がいいんだ!?

全く理解出来なかった。

維織ちゃんによろしくした覚えもない。
もちろん先輩にも。

私は本に視線を戻しながらもこの日はさすがに一行も進まなかった。

そして間も無く昼休みも終わる頃彼はいつものように通り過ぎて…
と思ったら私の前で立ち止まった。

私は顔をそっとあげた。
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