副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
俺はあの時すでに那智に何かを感じていたのかもしれない。

そう思ったら、こうしてまた那智といられる事は運命だとすら思う。

結局その後もショーそっちのけで那智を見て楽しんだ俺は、帰りのリムジンの中で奏翔にすげえ笑われた。

「お前さ、本当に笑うからやめろ」

「うるせ。モデルより綺麗なんだからしょうがねぇだろ」

そんな話をしながらまたシャンパンを飲み交わした。

那智が足を組み替える度に目が行ってまう俺は頭がおかしいんだろうか。

制服の時はさすがに足まで見てなかったな。
きちんと膝丈で着てたのは覚えてる。

でもほとんどカウンターに座ってる那智しか見た事なかったからな。

見向きもしなかったあの那智が、今は俺を慕ってくれて一緒に住んでるなんてあの時の俺はこんな未来が待っていたなんて想像もしてなかった。
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