副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「い、絃っ…起きてる?」

黙ったまま彼女を組み敷き中で繋がったまま抱きしめてしばらく動かない俺に声をかけてくる那智。

「ん…」

コクっと頷く。
このままずっと繋がっていたい。

そんな余韻に浸り甘える俺に那智はそっと回していた手を動かし頭を撫で始めた。

彼女の優しさに触れる。

「俺、本当に那智がいないと無理だわ」

顔と顔を寄せ合い見つめ合う。
ヘーゼルの瞳が揺れ動いている。

「絃…好き」

その一言で簡単に反応を示す俺の身体。

「んっ…。ふふふ、返事したの?」

なんて言って笑ってる。
ぱっちりとした二重の目は宝石のような輝きを放ち俺を狂わせる。

「ああ」

そしてまた準備をしてすぐに那智の中に戻る。

「もっと愛させて」

その後も何度も求め愛を注ぐ。

「絃っ…もうっ…あっ…無理っ…」

「それじゃ…あと一回だけ…」

「はぁっ…んっ!」

那智を乗せ抱き抱え、下からぐっと突き上げれば顎をあげて天を仰ぐ。
その細い首に噛み付くようなキスをして、胸の頂点に食らいつく。

「あっ…! ふっ…ぅんっ…!」

キュウっと俺を搾り取ろうと中が締まる。

ガンと最後にひとつ奥へ押し込むと、那智は高い声をあげてそのまま遂に気を失ってしまった。

どうやらあと一回は無理だったらしい。

抜け出せない。
この深く底の尽きる事のない愛の沼から。
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