副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


ていうか名前…呼ばれた。

なんで知ってるの?

あ。
そして気づく。

めちゃくちゃ当番のプレートにデカデカと私の名前が書いてある事に。

すっかり忘れてた。

やばい!
こっちも忘れてた!
戻らないと!

そして教室に戻ると案の定、維織ちゃんと絃先輩の話しをしているクラスメイト達。

「あんなにイケメンなお兄ちゃんてどうなの?」

「あははは! どうもないよ!」

維織ちゃんが答えた。

え?
今なんて言った?

お兄ちゃん?

え?

お兄ちゃん?

「お兄ちゃんって言った!?」

私は驚きすぎて声を出してしまった。

維織ちゃんが急に声を出した私を見て驚いた顔をする。

「う、うん。さっきの、私のお兄ちゃん。お弁当届けに来てくれただけ! 那智ちゃんも見てたの?」

「あ、いや…う、うん」

図書館でいつも…
と言おうとしてやめた。
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