副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「俺はお前が側で笑っててくれたらそれでいい。十分いろいろしてもらってる。家事だって、ありがとないつも」

これまではハウスキーパーを呼んでいたけど、那智にそれを言ったら自分がすると買って出てくれた。

俺も別に那智に家事がして欲しくて一緒に住んでるわけじゃないと言って断ったけど、那智がそれを許さなかった。

「いいの。したくてしてるんだから。でもしっかりサボる時もあるけどね。ははは。ごめんね?」

「無理だけはすんな。な? あとは何もない?」

もう一度聞いてみる。

「うん! ないよ!」

「そうか。何かあったら言えよ?」

「ありがとう」

那智はニコっと笑った。
でもその顔は少しだけ疲れが見えた気がした。

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