副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
思い出
「塩田さん。これどうするといいかわかりますか?」

そう言って私を呼ぶのは、隣りのデスクに座る金子くん。

私の後輩にあたる。

私は金子くんのパソコンの画面に注目する。

「金子くん。ここ、間違ってます」

私はクイッとメガネをあげた。

「え? どこすか?」

「ここは、こうして…これを入れ直して…」

「あ、なるほど。凄いっすねやっぱ。ありがとうございます」

「…いえ。また何かあれば聞いてください」

「はい。俺、先輩が塩田さんみたいな天才プログラマーでかなりラッキーっすよね」

私は何も言わずまた自分のデスクトップに向かってキーボードをカタカタと鳴らし始めた。

私は塩田 那智(しおたなち)今年で29歳になる。
分厚いメガネがトレードマークの冴えないアラサー女だ。
もちろんこの年まで男性経験はゼロ。
本やマンガ、アニメが好き。


身長も154㎝とまぁ小さいっちゃ小さい。

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