副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「お久しぶりです」

絃も声をかける。

「いやー、こっちのショーは出た事ないから緊張してまうな! はははは!」

「楽しみにしてますね」

そう言ってしゃがんで駆け寄るロッキーたちをワシャワシャと撫でながら、頑張れよー。今日もかっけーなー。なんて言っている。

ロッキー達も嬉しそうだ。
すっかり絃を気に入ったらしい。

今回のショーは、ドッグスポーツと言って様々な競技を競う大会だ。

ハイスピードと言って全部で20あるハードルを超えて70m先のゴールを目指す競技では、パパが今朝家を出る前に、急に私に出ろと言い出して出る事になった。

総合競技が始まり、パパと共に一頭ずつ競技に出る。

やっぱりうちの子たちは最強だ。
ははは。

そしていよいよハイスピードの競技の番になりゼッケンを渡され、それを着る。

「頑張ってな!」

絃が背中をポンと叩いてくれる。

「うん!」

大丈夫。
会場に来てからだけど、ちゃんと練習もしたし久しぶりだったけど3頭とも最高の走りを見せてくれた。

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