副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「なんや絃くん。ずいぶん小洒落たところ住んでるんやな!」

パパの声がエントランスに響く。
3頭はお利口にして静かについてくる。

「ホンマに! さすがやわ」

ママも声がデカい。

そして部屋へ入るなり3頭のリードが外されると、クンクンとゆっくり探検し始めた。

ひと通り嗅いで気が済んだのか、ドサッと床にリラックスするように座った。

それから少し皆んなで話しをして、パパ達は立ち上がる。

「ほな、また明日迎え来るな! 絃くん、ありがとうな」

そう言って、3頭に見送られながらデートや。なんて言いながら行ってしまった。

「ははは。行っちゃったね」

「だな。那智」

名前を呼ばれて見上げるとチュッとキスが振ってきた。

そこからつい深くなる口付け。

凄い圧を感じて二人で見下ろせば、下から3頭がジーっと見ていた。

「なんか…恥ずかしいね」

「そ、そうだな。なんかな」



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