副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


そして3頭は那智の前へ辿り着くと、俺はそのタイミングでコマンドを叫ぶ。

「スピーク!」

そして一気に鈴木に向かって吠え続ける3頭。
俺もすぐに追いついた。

「那智! 大丈夫か!?」

3頭のリードを持ち直し、那智の前に立つ。

「ひ、ひぃっっ…!」

鈴木はドーベルマンに本気で吠えられ腰を抜かしている。

「クワイエット」

3頭はピタっと吠えるのを止めるも、唸りながら臨戦態勢を崩さない。

俺は一頭一頭の顔を撫でる。

そして腰を抜かしている鈴木の前にしゃがんだ。
俺の横にはロッキー達が唸りながら睨みを利かせている。

「おい。お前、こんな所まで来てわかってんだろうな?」

「ひぃぃっ!」

腰を抜かしながら後退りする鈴木に詰め寄る。

「俺が犬だったら今頃お前を噛み殺してるぞ?」

ガタガタと震えている。
みっともねぇ。
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