副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「ごめんなさい。無理ですー」

翠ちゃんが直ぐに断りを入れる。

「えー？　そんな事言わないでよー」

なんか泥棒みたいな仮装をしてる。

「それじゃ、俺たちとはどうだ？」

するとその横からまた声がかかった。
振り向くとそこには、背の高い男性三人組が口元だけ笑みを作り、男たちを横目にこちらを見下ろしていた。

嘘っ…
絃と奏翔さんと大地さんだ。

「ちょっ！　なんで！？」

美空が叫ぶ。

「俺たちと飲もうよ。な？」

大地さんは美空の肩に腕を回す。
ははは。
美空は口をあんぐり開けてしまっている。

大地さんを見れば、髪をワックスで緑に染めて紫のスーツをビシッと着こなし、それはそれはジョー◯ーを上回るカッコいい仕上がりになっていた。

そして奏翔さんは、美空ちゃんみたいに海賊の格好をしていて、まんまジャックス◯ロウみたいだった。
イケメンは何をしてもイケメンらしい。

「早く諦めて向こう行ってくれるか？　それとも血、吸ってやろうか？」

絃が男たちに向かって低い声で囁くように言う。
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