副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


絃は、ベストスーツを着て高い襟を立たせマントを羽織っていて、なんと吸血鬼に扮していた。

確かにここに入るには仮装しないと入れないからな。

男たちは絃たちを見て敵わないと思ったのか文句を言いながら諦めてどこかに行ってしまった。

「ねぇ、なんで来たの?」

維織が奏翔さんに話しかける。

「クククク。コイツらやっぱり心配だーつって」

「こんな衣装持ってたの?」

美空が大地さんに聞く。

「くる途中で買ったんだよ! わざわざ!」

ははは。
面白すぎる。

「心配しすぎ!」

「お前、さっそくナンパされてたじゃねぇかよ」

これ夫婦なんだよね。
でもお揃いにしててやっぱりめちゃくちゃお似合いだ。

「映画見てるみたい」

私は二人を見てそんな事を言う。
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