副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
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昔を思い出して慌てて頭を切り替える。

カタカタとキーボードを打つ手は心なしか力んでいつもより大きな音を立ててしまっていた。

はぁ。
早く家に帰って本の続きが読みたい。

あ、帰りに本屋に寄ろう。

私は気持ちを切り替え業務へ集中した。

仕事が終わったのはもう20時を過ぎた頃だった。
ちょっとだけ頑張りすぎたか。
肩がガチガチだ。

私はボキボキの首を鳴らし両腕を上に伸ばした。

目もチカチカする。
目薬を点そう。

そして周りに誰もいない事を確認して私はデスクでメガネを外した。

前髪も顔を見られたくないからって伸びすぎ。
邪魔すぎる。

誰もいないからと、ポーチからダッカールを取り出し前髪をあげてオデコを出した。

これは家では当たり前の光景だったりする。

ふぅ。
これでさしやすくなった。
一息つき、目薬を瞳に落としパチパチと瞬きを繰り返す。
このクールタイプが一番効く。

ックー! きもちー!
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